2/06/2015

幻想櫻記*Vol.1 プロローグ

〜京都御所の桜〜
ネコは人間の事を人間の言葉で表現すると

『自分たちと一緒で大きいネコ』

と認識しているらしい。

確かに、ネコに鏡を見せても写っている自分の姿が

人間と違う事に違和感を感じているように思えるし、

きっとたまこもカーンも私の事は

『自分たちに餌を運んで来てくれる大きいネコ』

程度にしか思っていないのだろう。

別に主人ずらをして彼らに服従を求めている訳ではないけれど、

あまりにも同等に感じている

ふてぶてしい態度で呆れる事もしばし・・。

でもきっとそんな認識は犬、ネコ、鳥・・etc 全て

『ペット』として飼われている動物にはあるのかもしれない。

四六時中、一緒に居て心と心が通じ合えば、

何か特別な絆が生まれてくるはずだ。

私は子供の頃からネコが好きだった。

家族の中でネコ好きは私だけだった。

実家ではずっと犬を飼っていたけれど、

皆、ネコが苦手だったのでネコを飼った事は無かった。

唯一、母方の実家にネズミ除けに飼われていたネコが

私の人生の中で初めて近い存在のネコだった。

そして会うのがとても楽しみで

私なりに可愛がっていた。

しかし、自分が実際にネコを飼う事になるとは

夢にも思っていなかった。

東京でひとり暮らし・・。

しかもフリーでカメラマンと言う仕事は、

家に寝に帰るか何処か遠くへロケに行くばかりで

生き物が飼える環境では全くなかった。

でもネコはやって来た。

しかも向こうから私に近づいて来て

『お願い一緒に居て・・』

と言わんばかりに鳴き続けていた。

30匹以上もいるネコ屋敷の中、

どのネコも私に近づいてこなかったのに

そのネコは私の側を離れなかった。

その時、ふと

『これって何かのご縁?
この子は私と一緒にいたいのかな?』

と思い、ネコ屋敷の家主に何となく

譲ってもらえるのか聞いて見た。

『いや〜・・この子、まだ生まれて1ヶ月半だし、
母親と引き離せないな・・。
それにここに居るネコは血統が濃過ぎて
長生きしないよ。
この子の兄弟もみんな半年〜1年くらいしか生きてないしね。』

(そっか・・それは仕方が無いな)

そう思って帰ろうとしたら、

ネコは大声で鳴きながら私の足下に絡み付いて来た。

『あれ?こんなになついてしまったんなら
仕方が無いね・笑。
よっぽどemyの事が気に入ったみたいだ。
ネコは飼った事はある?』

『全くない・・』

『この子、トイレのしつけはちゃんと済んでいるから・・
メスなんだけどね、名前は『大吉』って言うんだよ。
大安吉日に生まれたからそんな名前が付いたんだけど・笑』

(大吉??)

あまりその名前にピンと来なかった。

大吉が大声で鳴き続けるので

結局、私が飼う流れに変わり  

家主はネコの飼い方を伝授しだした。

 大吉の母親は全く動じる事なく、

ぷいっと何処かへ行ってしまった。

そして私は必要な物を必死にメモにとり、

帰りにペットショップへ寄って

言われた通りの道具や餌を買い込み、

マンションへ戻った。

そして小さなダンボールに入った大吉を取り出した。

いきなりの環境の変化に驚くかと思いきや、

大吉は全く動じる事なく直ぐに新しい環境に

馴染んでいるようだった。

私自身も突然、大吉を飼う事になり

少々の戸惑いがありつつも、

初めてネコを飼う事になったのは

何処となく嬉しい気持ちがわき上がった。

『ようこそ!大吉ちゃん!
そしてこれから宜しくね〜!
 でも・・名前変えても良い?
可愛い女の子に大吉は似合わないわ・・
昔からもしネコを飼う事があったら付けようと
思っていた名前があったんだよ・・
それはたまこ!
いかにも和ネコっぽい名前でしょ?
今日から大吉改め、たまこちゃんになるからね〜』

これが15年前、たまこと出会ったエピソードだ。

たまこは三毛の血も入ってしっぽも短い。

完璧な日本ネコだった。

今思えば、そのネコ屋敷へ行ったのは

中野新井薬師へ友人たちと夜桜を観に行った後だった。

その中の1人の実家がネコ屋敷で、

花見の流れでその友人宅へ流れ込んで行った。

最初に飼ったネコだったけれど、

あまりにも濃厚な15年間を共に暮らして来た。


 『幻想櫻記』

とタイトルを決めたのは、

たまこの事を思えば、不思議と桜の映像が頭をよぎる・・

出会った時も桜の季節だったし、

お別れの時もずっと『桜の映像が頭から離れなかった。

そして後日『桜』の意味を本当に知る事となった。 

今回はそんなたまこと暮らした15年を振り返りながら

摩訶不思議なエピソードを書こうと思っている。

時にそれは私の妄想に過ぎないのかもしれない・・

でも、実際に経験した事に基づいて書くのも事実。

そんな、たまこと私の物語をemy妄想記として

とらえて頂けると幸いだ。

長年、ブログを書いていて、たまにそんな摩訶不思議な話を

書きたくなる衝動にかられてしまうのは何故だろう?

でも、たまこがそんな気持ちへと

かき立てているのかもしれない・・。

to be next ・・

※来週、9日(月)は先日お伝えした『メガ旅』の詳細と
参加者募集の記事をアップしますね!

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