信仰と芸術・・☆

学生時代から憧れているアーティストたちは

独特の世界観を持ち、周りからは変人扱いされる

いわば『アバンギャルド（革新的な運動）』的な人物ばかりでした。

独創的でエロティク・・

そしてタブーほど甘美な要素はありません。 

この時期、大好きな作家２名が同じ滋賀県内で

展覧会を開催していました。

それは

『伊藤若冲』＆『ビアズリー』

です♡

MIHO MUSEUM で開催されている

『KAZARI』展の最大の目玉は

アメリカの若冲コレクターで名高い

プライスコレクションと静岡県立美術館所蔵の

『樹花鳥獣屏風』 が向かい合わせで

特別に展示される事でした。

『KAZARI』展は５月まで開催されていますけれど、

この二つの屏風画が同時に並べられるのはたったの２週間です。

今年、若冲生誕300年と言う事もあり、

日本全国に作品が循環されて行くので

この機会を逃してしまう訳には行かない！

竹生島を後にしてMIHO MUSEUM へ急ぎます。

    

 信楽の山奥にひっそりと佇むMIHO MUSEUMは

宗教法人が運営している美術館なのですが、

今回の特別展『KAZARI』だけでなく

常設されている物も目を見張る逸品ばかりで

その卓越した審美眼に何時も痺れてしまいます。

『KAZARI』のテーマは

〜古代から神仏への信仰に根ざした装飾の精神〜 

で、神社で良く目にする面や組紐を始め、

祭事に使用する衣装まで様々な飾り物が展示されています。

西洋を始め、古代から『信仰と芸術』は

密接な関係がありましたので

展示されている全ての物は入魂された

もの凄いエネルギーが放出されています。

若冲を見たくて出向いたのですが、

予想を遥かに超えた素晴らしい特別展だったので

久しぶりに余韻に浸ってしまいました。

〜美術館の入り口に入ると松の木の配置が日本画みたい！〜

 

〜特別展の入り口〜

 元々『芸術』は神様に捧げるものでしたからね。

司馬遼太郎著書『この国のかたち』の中で

〜日本人はある一定の信仰を持たない、無思想の人種と
言われているが、その『無思想』と言う思想を持っているのが
日本人である〜

と書かれています。

古代、自然を崇拝していた日本の『アニミズム』が生み出した

精神世界は、自由で、ユーモラスで、繊細で、独創的で・・。

その思想から生み出された文化や芸術たちは

世界中から注目を浴びています。

私たちにとってはそれが特別では無く

当たり前過ぎて気付かない事が多くありましたけれど、

今、改めて日本の芸術に触れながら

五感が研ぎすまされた高い精神性を感じています。

『伊藤若冲』もイギリスに住んでいた時に知った

逆輸入芸術家でした。

Shaftesbury Avenue（シャフツベリーアベニュー）にある

本屋さんで、沢山の美術書が並んでいる中、

若冲の画集はひときわ目立っていました。

手に取って開いたみた時、

こんな奇想天外な日本画を描く日本人が居た事を知って

目から鱗が落ちました。

それからと言うものの若冲の魅力にノックダウンです。

近年、日本でも『若冲ブーム』が押し寄せていますので

様々な展覧会が開催されていますけれど、

今回、静岡県立美術館所蔵の物を目にするのは

始めてでめっちゃワクワクしていました。

〜静岡県立美術館所蔵・樹花鳥獣屏風〜

 
 プライスコレクションの屏風画と違い、

より繊細な色使いと可愛い動物たちの描かれている数が

断然に多く、お互い、面と向かって展示されていたので

比較しながら見る事が出来ました。

それにしてもやはり若冲は凄い！！

このタイル画のようなスタイル・・

一寸の狂いもない均等な升目にただただ驚愕するばかり・笑。

見れば見る程、その場を離れられなくなります。

そしてもう１つ驚いたのは、

会場内の至る所に大きな写真プリントが

展示物の間に飾られているのですが、

この若冲の屏風画の真ん中には

先ほどまで居た『竹生島』に大きな虹がかかった

プリントでした。

何故、此処に竹生島？？

思わず笑みがこぼれます。

時間が許す限り、若冲の魅力に浸っていました。

 
 3月・4月号の『和楽』は若冲特集！

その昔、emyの『KOI PHOTO』が和楽の表紙を飾った事が

ありましたけれど、

個人的に若冲の表紙と自分の表紙が同じになれた事を

改めて嬉しい気持ちになりました・笑♡

フェニーチェからのお知らせ＊

只今、電話鑑定事務所・フェニーチェでは

3月8日（火）からの受付をしています。

電話鑑定ご希望のお客様は

080-5786-1144まで

お問い合わせください。

それでは宜しくお願いします。