5/08/2013

マドンナ・ブルーの微笑み Vol.5 ゴルゴダの丘を感じさせる『サッシ』☆















アルベロベッロから約1時間30分バスを走らせると

次の目的地マテーラへ到着した。

グラヴィナ渓谷に貼り付く様な形で重なり合う住居は

遠方から見ると辺り一面乾いた石の色・・一色だ。

この街には洞窟住居の『サッシ』が世界遺産に登録されている。

この『サッシ』は元々中世期、

イスラムから逃れて来た僧侶たちが住み着き、

その後、農民たちも住みだし、大きな洞窟住居群となって行った。

しかし、密閉された洞窟は不衛生で生活もしにくい。

第二次世界大戦後は一旦、廃墟となり誰も住まなくなった。

しかし、不思議なもので数年後にはその独特な建築法が見直され、

世界遺産に登録された事を皮切りに、

人々が戻って来て今ではお洒落なレストランやショップ・・

そして昔の風貌を好んで住み始めた人がいる街となっている。

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バスから降りるといきなり目の前に『サッシ』が広がる訳ではない。

南イタリアらしく狭い路地に店や住居が続いている。

きっと猛暑の夏を乗り切れるような作りになっているのだろう。

細い路地で直射日光を避ける工夫は京都の町家と似ている。

細い路地を抜けると洞窟住居群の入り口がある。

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目の前に広がるいびつだけど歴史の風情を感じる『サッシ』の空気は

全くの違和感も無く、むしろ故郷へ帰って来たような気持ちに陥った。

何なんだろう・・この感覚。

とりあえず気を落ち着かせるために『BAR(バル)』へ入る。

カッコいいイタリアおやじに『カフェ・アメリカーノ』を注文して一息付く。

『カフェ・アメリカーノ』はエスプレッソが濃すぎるので

『カフェ・オレ』にして飲む名称だ。

『BAR(バル)』を出ると向かえに古い教会があった。

何となく吸い込まれるようにして中に入る。

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一体、どれほどの古さなのだろうか・・

色があせたマドンナ・ブルーのマリアに歴史の古さを感じる。

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教皇(パパ)や司教たちの古い像も味がある。

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そして教会の中央には大きなイエス・キリストの誕生を祝う壁画が

展示されていた。

日本に居る時はどっぷり神道に遣っているのに

不思議とイタリアへ来ると聖母マリアの前で十字を切ってしまう。

学生時代、カトリックの学校へ行っていたので

無意識に『天に召します我らの父よ・・』

と朝の朝礼で唱えた祈りの言葉が出て来る。

当時、めんどくさくて適当な気持ちで唱えていた祈りが

この歳になり、この街に来ていきなり崇敬の念を抱きながら

真剣に手を合わせている自分が不思議だった。

でも、手を合わせている先が自然であっても、イエスキリストであっても

どんな宗派であろうが一つだけ共通している事がある。

それは

『生かされてる事の感謝』

である。

人生に苦しみや悲しみが存在したとしても、

その経験があるからこそ喜びや楽しみも存在している。

そしてその喜びは感謝の気持ちへと変換されていく。

今、此処に来れた事・・素晴らしい文化に触れられた気持ちは

感謝しかない。

その時、目の中にマドンナ・ブルーが入るやいなや

感謝の気持ちで思わず十字を切り、祈りを捧げてしまうのだ。

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何故かスッキリとした感じで洞窟住居の中を歩いた。

生活する事を考えると確かに不便な部分があるのかもしれない。

しかし、この空気感・壁や空の色・・何処かしっくりと来る。

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とある家の前で、ふさふさの毛をした可愛いネコがいた。

数時間前滞在していた『トゥルリ』で出会ったネコと

あまりにも似ていて、一緒にマテーラまで飛んで来たのかと思った・笑。

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洞窟住居群の先はいきなり荒野が広がっている。

壮大なパノラマはキリストが十字架に磔にされたゴルゴダの丘を連想させた。

ゴルゴダの丘はエルサレムにあるのだが、

この乾いた空気・色はきっとエルサレムも似ているのだろう・・

そんな事を考えながら風が吹く荒野を見ていると

後からある外国人観光客に声をかけられた。

『昔、メルギブソンが監督した「パッション」って言う映画が
あるでしょ?キリストが十字架を持って丘を上がるシーンは此処で
撮影したんだよ・・』


なるほど・・と言うかやっぱり?!と思った。

前知識は何も入れず、放浪するのが好きなので

こんな話が急に耳に入る事が面白かったりする。

しかし、メル・ギブソンはあのキリストの映画を撮影した後、

とんでもないゴシップだらけで叩かれ続けているの事が

若干気になっていたりして・・笑

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荒野の岩のてっぺんに掲げられている十字架が

空を仰いでいる感じだ。

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そして今にも羽ばたきそうな石像の女神・・

石像にレンズを向けていると『自由』と言う言葉が

頭の中をよぎった。

マテーラ・・今回、放浪した南イタリアの中で一番のお気に入り場所となった。

to be next・・天使の羽


4 件のコメント :

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    何も予備知識なく
    ��というより、ほとんど無知の状態で(^。^;))
    出雲に行った時、
    出雲大社の参道を歩いていると
    「ご神体は本殿に非ず。この山々なり」という声が聞こえてきました
    後で小村さんに教えていただいた「北山さん」は、やはり、初めて見ても特別感がありましたが
    出雲から帰って、ほんのちょっと本を読んだだけで
    本当に特別な山なんだと知りました
    常識を知らなかったのは恥ずかしいのですが
    感じることができて、嬉しかったです☆

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  2. SECRET: 0
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    昨夜は鑑定ありがとうございましら。
    エミーさんと話していると自分の迷いやら、不安やら漠然とした問題点が鮮明に浮き彫りされ、軌道修正されます。不思議です。
     
     私の心の中に「働いてあげているのよ」っという思いがあったのでしょう。「日々勉強させている」っと思う事にします。だって、私はそのために今の仕事を選んだのですから。
     昨日話しているときガンガン心にこの言葉がでてきました。
     
     4月スクーリングに京都の大学にいった時、青空に大きな鳥の羽のような雲がきれいに浮かんでました、大天使ミカエルの羽?っと感じました。
     10日は早朝出雲大社へ参拝して、仕事に行こうおもってます。

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    ��咲楽さん
    出雲大社のご神体は後にそびえる山々だと私も聞いた事があります。(登った事はありませんが・笑)(*^▽^*)

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    ��まちゃみさん
    いきなり環境も変わりましたし、ちょっとマイペースな職場のようなので苦労も耐えないと思いますが、道は外れていませんので頑張ってくださいね☆
    また迷われましたらご連絡ください('-^*)/

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