The Power of City＊Vol.15 努力する事はカッコいい！☆

～スタイリッシュなアメリカン・レストラン～

やんちはニューヨーク大学歯学部の准教授。

emyが通っていた小学校のMen'sたちは、職業がお医者さんが多いと

去年のプチ同窓会で知った

15年前にアメリカに渡って科学者＆医者になっているやんちの

バイタリティーとチャレンジ精神は並大抵のものではない。

『学生の時はね、コツコツ努力している奴って

格好悪いと思っていたんだよね・・

でも、東京の大学院で研究している時、

世界で活躍している人たちって影ではめちゃくちゃ努力していてさ～

その時『努力する事はかっこいいい』と思ったな。

それと同時に自分がどれだけ『てんぐ』になっていたのか気付いてん！』

彼の研究所で聞く話は

まるで著名な方のインタビューに来ているような錯覚に陥る。

やはり30年以上のロング・ディスタンス（距離感）はいなめない。

そしてカメラマンの仕事病みたいな部分が出て来てしまって

インタビュー形式の質問をついついしてしまう・笑

ただ一つ言える事は、小学校の時、ひとみしりで物静かだった彼が

饒舌に話をしている姿は180度違う。

『コミュニケーションを取れるようにも努力した！』

とても『努力する事が格好悪い』と思っていた人物には

思えない・・。

さらっと話をしている裏に、挫折や苦労した片鱗を感じる。

そんな彼の姿を見ていて

努力は魅力的な人物へと形成してくれる

と感じる。

そして勝ち気な性格が、きっと彼のやる気にも繋がっていたに違いない。

ソフトで優しさに溢れた外見からは想像出来ないくらい、

内面は頑固で勝ち気。

この読みは当たっていたようで、彼の内面を一瞬で見抜いた時、

『さすが！鑑定士！！』

とお褒めの言葉を頂いた・笑。

しかし、やんちの体験話は本当に面白い。

彼の言葉の一つ一つが魅力的で、話にぐいぐい引き込まれる。

ただ『彼の声』は小学校の印象のままなので

ボソッボソッと喋っていた小学校のやんちと

饒舌に喋っている今のやんちのギャップはやはり面白い

『僕の話なんかよりemyちゃんの話を聞かせてよ！

何か色々やってるじゃない？

写真家！鑑定士！・・ところで鑑定って何なん？？？

タロット占いってどんなもの？』

でた！！おはちが回って来てしまった・・

科学者には科学的に説明をしたいものだ。

自分なりのちんけな科学論を彼にぶつけてしまった。

『何それ～～～！！

めっちゃおもろいな～～！

僕は前にも言ったけれど、科学者の端くれとして、目に見えないものを

簡単には信じないけれど・・emyちゃんの話、めっちゃおもろいわ～』

手を叩きながら無邪気に笑っている彼の姿を見ながら

（この人が幼馴染みで本当に良かった・・）

と思った。

人間は、自分の存在価値を認めてくれた瞬間

（この人は自分にとって良い人！）

と頭の中で分別しがちだけれど、

彼の場合は存在価値を認めた上で更にその話題に自分の話をかぶせると言う

高等なコミュニケーション能力を兼ね備えていた

知識の深さにため息が出る程。

これも彼の努力の結果だろうか？？笑

『コミュニケーション』を円滑に取られる事は

大事に思っていたし、人生を損する事は無いと思う。

やんちが努力していたように、emy自身も

リーダーシップとスピーチを勉強する『スピーチクラブ』に

��年間、籍を置いていた。

『スピーチクラブ』では様々な勉強があったけれど

自分にとって一番、良かったと思う事は

『人の話を聴けるようになった』

と言う事だ。

『話す』前にまずは『人の話を聞く』

これは『論評』と言う形で訓練した。

話す前にまず話した人に対する『論評』の役目を

多く与えられた。

確かに、人の話を聴く能力が出来てくると自分も話せるようになる。

『話す』と言う事は相手の存在があって

始めて意味が確立されるもの。

悪までも『話す』事は自分の為よりも

聴かされている相手の心理を考えた方が上手く伝わる。

なので、まずは相手が何を言いたいのか？言いたかったのかを

読み解く『論評』が重要な訓練になる訳だ。

emyはやんち程の努力家では無いけれど、

この『スピーチクラブ』の勉強は

仕事でも多大なる影響を受けている。

『人の悩みを解決へ導く』鑑定士の仕事の上で

悩んでいる内容を理解する事が何より正しい道へ導く事が出来る。

『上手く喋れなくてすいません』とお客様から

良く謝られるけれど、そんな心配は一切無用。

言葉足らずであろうが、支離滅裂な文法であろうが、

何を言いたいのか理解する能力を兼ね備えている。

お互い『コミュニケーション能力』を

勉強した同士のせいか、話はスムーズに盛り上がってしまい

研究所の中ではあっと言う間に２時間以上過ぎていた。

『うぁ！もうこんな時間！！

今日はアメリカンレストランを予約しているから急いで行こう！』

レストランまでは歩いていける距離。

道中では話がガラっと変わって『映画』の話題で

盛り上がっていた。

『僕、デヴィッド・フィンチャー好きなんだよね！』

『私も大好き～～！彼の映画は全部観てるよ！

彼は20代前半MV（ミュージック・ビデオ）の監督もしていて

ストーンズとかのプロモ作ってたんだよね！映像の天才児だよ！

ファイト・クラブもお気に入り！』

『僕も好きだな～！ファイト・クラブ！

ところでemyちゃんもかなり『オタク』だよね・笑』

『そうなんだよ～・笑めっちゃ映画オタク！』

映画の話に白熱し過ぎて、彼は間違った道を永遠歩いている事に

気付かなかった。

やはり何でも完璧な人間は存在しない。

next tomorrow・・