The Power of City＊Vol.12 All That JAZZ ！☆

～JAZZの老舗クラブ『Blue Note』～

子供の頃から洋楽を聴くのは好きだった

逆に言うと日本の音楽は一切聴かず、洋楽だけを聴く

おたく要素満載の子供だった・笑。

ポップス～ロック～JAZZに至まで幅広く聴き

高校からはバンドまで組んで音楽に親しんでいた。

大学時代は３つもバンドを組んでいた。

バンドを組んでいる時のパートはキーボードとピアノ。

小学校の同級生は良く知っているが、

母親はピアノの先生で、emyをピアニストにするのが夢だった。

子供の頃、天才教育のストレスは半端ではない。

1年365日・・元旦以外、１日４時間以上ピアノを弾かされた。

ランドセルを庭に隠して遊びに行くと

帰ってから夜中まで弾かされた。

今から考えると良く近所の人たちは我慢していたと思う。

どんな時間にピアノを弾いていても怒鳴り込んで来る人はいなかった。

ピアノにずっと縛られていたので、

ピアノが大嫌いだった。

母には申し訳なかったけれど、高校の時あっさりと止めてしまい

美大の道を目指した。

今だにピアノのレッスンへ行く悪夢を良く見る。

お稽古の時間を忘れて慌てて先生の家に向かう夢だ。

不思議とピアノの最後のレッスンはどんなものだったか

全く記憶に残っていない。

それにしても母親も凄いと思う。

だってこの放蕩娘を15年間もピアノに縛り付ける事が出来たのだから・・笑

クラシックピアノをずっと弾いていたが

ジャズピアノは全く弾けない。

自由で華麗な指使いのジャズピアノが弾けたらどんなに良いだろう・・と

あこがれもあった。

東京の荻窪に住んでいた頃、

良く週末にJAZZクラブへ足を運び、お酒を飲みながら

JAZZに酔いしれていた

曲名やアーティスト名を良く知らなくても

JAZZのリズムは心の中で軽やかに響き

ウッドベースの振動も心地よく胸に響く・・。

Blue Note の扉を開くとかっぷくの良い黒人のスタッフが立っていた。

『Hello！Is it OK although reservation is not put in ？ 』
��予約を入れていませんが、中に入れますか？）

『Of course! It is OK !』
��もちろん！大丈夫ですよ！）

更に中の扉を開けると手前はバーカウンターになっていて

奥のステージの前にはテーブルがギッシリと並んでいた。

さすが、JAZZの聖地・・。

テーブルもほぼ満席状態。

ウェイターが手招きをしながら席を案内してくれたが、

ステージの真ん前の席を通されて驚いた。

逆にここまでステージが近いと見にくいんだけれど・・笑。

席について初めて解ったのだがみんな普通に食事をしていた。

（あら？？NYのJAZZクラブは食事が出来るんだ）

日本では飲みながら聴く事しかイメージになかったけれど、

知っていればデリに行かず、ここで食事をしたのに・・。

次回からはJAZZクラブで食事をする事に決めた。

emyが座った席の横も空いていたが、

数分後に壮年の紳士が１人で座った。

ウェイトレスに耳打ちをしている言葉が聞こえて来る。

（もう少しで妻が来るからサプライズのケーキを頼むよ！）

まぁ！素敵！

いきなり心温まる現場に遭遇してしまった・・

NYで経験している一つ一つの事がまるで映画のワンシーンの様に感じる。

何をするにもドラマチックに感じてしまうのは何故だろう？？

直ぐ横でもドラマは始まっている・・。

到着してまだ１日も経っていないのに、

何だかこの街が自分にしっくり来ている事を感じた

to be next・・