〜アンディーウォーホルの猫〜 |
決してフラッシュをたいて撮った写真ではないのに
目が透き通るエネラルドグリーンだった。
そしてこの不思議な猫の飼い主は
emyの前で溢れ出る涙を止める事が出来ず
ずっとハンカチで目頭を押さえていた。
その写真はまたポップアートの旗手、
アンディーウォーホルの版画を思い出した。
『彼女は本当に不思議な猫ちゃんでした・・
最期の最期は私たちに死に目をみせず天国へ旅立ちました』
この飼い主との出会いは猫の病気の鑑定からだった。
しかも、たまこと同じ頃に病気が発病して
同じ頃に旅立ったので
とても他人事には思えなかった。
落胆する気持ちは痛い程解る。
ペットロス・・本当に辛い。
今まで色んなペットリーディングをしてきたけれど、
ある意味、こんなに神懸かった猫を見たのは初めてだった。
emyの目の前に数枚の猫の写真が並べられる。
飼い主は見るのも辛いけれど、リーディングを希望している以上
写真をプリントアウトして持って来るしかなかった。
元気な頃の写真は濃いグレー色の瞳で
とても利口な雰囲気をかもし出している。
『死ぬ10日前くらいから突然目の色が変わったんですよ・・』
確かに死が近づいていくにつれその瞳の色は変化している。
病気の影響?
何かの突然変異・・??
その写真を見ながらずっと瞳の奥を探っていくと
ある事実が浮かび上がって来た。
『分霊(わけみたま)』
本来、神道の考えでもある『分霊』
簡単に言えば神様などの魂は全く同じ物に分ける事が出来る。
科学的に言えばクローンと言う感じだろうか。
だから日本全国に奉られる神様は至る所に存在している。
そしてこの猫はまるで神様の『分霊』のように
死期が近づいて来ると、魂の半分を既に分霊し、
その分霊の印に瞳の色が変わったように思えた。
こんな摩訶不思議な話、単なるemyの妄想と言われれば
それまでだが、
実際にこの猫が旅立った後、
色んな不思議な現象が起こり続けているらしい。
emyのたまこも四十九日が過ぎて、
天国に旅立っていると思うけれど、
たまにカーンに憑依して悲しみを通り越し、
ゾッとする事が多々ある。
一番解りやすいのが『食の好み』が変わった事。
たまこの生前、カーンとは全く餌の好みが違っていた。
たまこが好きな物はカーンは食べず、
興味すら持っていなかった。
それがたまこが死んでから
カーンはたまこが大好きだった缶詰めを
異常に欲しがるようになり、
たまこの為に買い置きをしていた缶詰めを
友人の猫に分けたりしたけれど、
今となってはカーンの欲しがる物は
たまこが大好きな物ばかりになった。
そして電話鑑定の時、たまこは必ずemyの膝の上か
横にいてずっと側に居てくれていた。
その模様をカーンは見ていたけど、
決してemyの膝の上に乗ろうとはしない。
しかし、今では電話鑑定の時だけでなく
何かと膝の上に乗りたがるようになった。
たまこの倍近くでかいカーンなので
emy的にはかなりしんどいのだが・・笑。
最初は寂しくて膝の上に乗って来るのかと思っていたが、
たまにカーンがふと顔をあげた時、
たまことだぶってしまう事がある。
自分自身でもそんな不思議な事を経験しているのに
エメレルドグリーンの瞳の猫は
更に上を行く行動を飼い主に送っているようだった。
next tomorrow・・
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