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スタッフと言っても日本のカフェのように、
ただ注文を聞いて出来上がりの品を運んだりするだけの
人物を探しているのでは無い。
雅子さんのテラピーも併用しているカフェなので、
彼女が施術に入った時、変わりに調理をする事が出来たり、
料理の仕込みも手伝える人材を探さなければならなかった。
ただ、日本人のマダムが経営する店は、
『雇ってくれないか!』
と色んな人が声をかけてくるらしい。
ヨーロピアンと違って優しい日本人に雇ってもらいたい
人は大勢いる。
実際に空港まで迎えに来てくれたマネージャーさんも
車の中でこんな事を言っていた。
『以前は4年間、イギリス人の下で働いていた。
とても厳しかった。
マダムは細かい事を色々言うけれど、優しいと思う・・』
その時、ふと感じたのだが、
イギリス人はスリランカを統治していたので、
植民地感覚で、彼らに対して厳しい態度を取るのかと思った。
日本も歴史的に植民地にしていた土地を
持っていた事もあったけれど、
基本『主人と奴隷』的な発想や感覚は皆無に等しい。
しかしその『慈悲』が裏目に出てしまうのだろうか?
それともやはりスリランカ人の特性なのか?
emyがスリランカへ来る前に
雅子さんは何人かスタッフを雇った事があったらしいが
続く人は誰1人も居なかったとの事。
酷い時では1日で来なくなり、
給料日だけちゃっかり受け取りに来る女性もいたらしい。
そしてemyがスリランカへ来る前日に
また1人の女性が雇われていた。
到着した次の日、たまたまその女性は休みの日だったので
滞在、2日目にその女性に会った。
小柄で髪は長く後で束ねていて、
何処から見てもemyより年上らしいちょっと強面の女性。
しかし、雅子さんに彼女の年齢を聞くと
驚く事にemyより5歳以上も年下だった。
海外へ行くと東洋人は幼く見える・・。
でも、本当にemyより年下??
ちょっと疑問が残る所。
『emyさん!ぱっと見どー思われます?』
雅子さんが何気なくemyに聞いて来た。
正直、何だか心の中に何か目に見えない野望なのか
お金に対しての執着心か少し腹黒い部分を感じた。
そして
『多分・・お金欲しそうだから頑張るんじゃないの?』
と答えた。
すると『お金に執着がある』ところはビンゴだったらしく、
働き出すやいなや給料の前払いを要求して来たらしい・・。
どんなに優しくて寛大な彼女でも其処の所はしっかりしていて
信頼関係が出来ていない人間に対しては
ハッキリと断っていた。
そしてカフェはまだオープンしていないので、
ハウスクリーニングや洗濯など、
ヘルパーさん的な仕事を任されていた。
(今後、彼女の事はヘルパーと書く)
強面の顔がきいているのか、
朝、ヘルパーは子供たちに挨拶をしても
ボーイズはムスっとして答えようとしなかった。
emyは典型的な日本人で
挨拶をされたら笑顔で答えた。
そして、挨拶もせずにゲームで遊んでいるボーイズたちに
『ちゃんと挨拶はしなきゃダメだよ!』
と軽く忠告した。
子供たちにそんな態度を取られても
ヘルパーは全く気にする様子も無く、部屋の掃除を始める。
『続きますかね・・?せめてemyさんが居てる間だけでも
続けてくれると助かるのですが・・』
雅子さんは密かに願っていた。
毎朝、7時30分がヘルパーの出勤時間だったが
何時も遅れてやって来た。
その辺りを雅子さんが指摘すると
次の日、出勤時間にヘルパーから連絡が来て
家族のトラブルを理由に休んでしまった。
何処となく不信な動きもあったので、
雅子さんはこのまま来なくなっても仕方が無いと
半分諦めていた。
しかし、次の日、またヘルパーは何事も無かったかのように
普通に出勤して来た。
来たら来たで心配事が起きる・・。
何が心配なのか?
物が少しずつ無くなって行った。
それも微妙な感じだったので
疑いつつも様子を見る余裕があった。
そんな事が続くので、ヘルパーが帰る時に
彼女のカバンの中身をチェックしていた。
雅子さんは、出来ればこんな事はしたくない。
でも、やはり毎日何かが無くなっている事は事実で、
嫌でも帰りにカバンチャックをせざる終えない。
しかし、カバンの中からは何も出て来なかった。
不信感が日々積もって来ると、
彼女の動向が気になってしょうがなかった。
ヘルパーは1日急に休んだだけで、
毎日、ちゃんと出勤していた。
何をやるべきかちゃんと雅子さんに聞くし、
ちょっとさぼりクセがあったり仕事中に
しょっちゅう電話がかかって来る所は
気になるけれど、
どうやら一緒に暮らしている母親が怪我をしたらしく
その件で電話がかかってくるのは
仕方が無い事だった。
そして1週間くらい経った時、
カフェの庭の工事で大工さんがやって来て、
雅子さんとマネージャーは下でずっと工事の内容など
話し合っていた。
emyは2階のテーブルで本を読んでいた。
するとヘルパーが2階へあがって来て奥の洗面所へ向かった。
それから20分くらい、ずっと洗面所から出て来ない。
掃除をしているにも長いな・・っと
少し気になってはいたが、そのまま読書を続けていた。
すると今度はマネージャーが2階にあがって
emyの顔を見るなり
『ヘルパーは?』
と小声で聞いて来た。
言葉に出さず、奥の洗面所を指差すと、
マネージャーは忍び足で様子を観に行った。
そしてまたemyの顔を見て
(電話してる!)
と少し呆れた顔をしながら下へ降りて行った。
マネージャーが降りて更に10分くらい経っていただろうか?
やっとヘルパーは洗面所から出て来て
何喰わぬ顔をしながら下へ降りて行った。
(何やってたんだろう・・)
と少し不思議に思いつつ、テラピーの準備が出来たので
下のテラピールームへ向かった。
雅子さんはテラピーが終わると必ずシャワーを浴びて
お化粧をする。
そしてemyもハーバルバスからあがって
カウチに横たわりながらハーブティーを飲んでいると
雅子さんが笑いながら階段を降りて来た。
『も〜・・ここまで来たら笑けてきちゃいますけど・・
あのヘルパー、私の化粧ポーチを開けて
お化粧したみたいです!!』
(何それ??)
詳しく聞くと・・
何時もちゃんと蓋を閉めている化粧道具の
蓋も開いていて、大事にしていたアイシャドーも
勝手に開けて思いっきり使われていたらしい・・。
すると先ほどの記憶が蘇る・・
ヘルパーは洗面所に行って雅子さんの化粧道具で
お化粧をし、その後バレないように御丁寧に
お化粧を奇麗に拭き取って出てきたのであろう・笑。
しかも後日、大事に使っていた眉墨も、箱だけあって
中身はからっぽだった。
決定的瞬間を目撃した訳ではないので
ヘルパーが盗んだとは断定出来ない。
でも、そのヘルパーが来てから
不信感を抱くような事が毎日起こっていたのは事実だった。
化粧品が無くなった時はさすがに
マネージャーとミーティングをしながら
その件についてヘルパーを問いつめると
『私は取っていない!取るはずがない!』
と泣きながら訴えていた。
その様子を階段から見ていたのだが、
自分の身の潔白を訴えて泣きわめいた後、
すっと普通の顔に戻った時何か黒い影が一瞬見えた。
何だかそれが彼女の心の中に潜む悪魔のように感じた。
何なんだろう・・この二面性・・。
あまりのギャップに頭の中は理解不能で苦しかった。
普通、こんな事が起きると
次の日は何も起こらないと思うのだが、
emyが雅子さんに頼まれて持って来た
化粧品のペンシルがまた無くなっていた。
『ここまで来たらもぉ〜辞めてもらうしかありませんね・・
今度は化粧品に興味を持たない男性を探した方が良いですかね??笑』
と雅子さんは次を探す方向性へ向けた。
あれから1ヶ月以上経って、
スタッフがちゃんと見つかったのか気になる所・・。
真面目なマネージャーさんが1人見つかっただけでも
スリランカでは奇跡なのかもしれない・笑。
to be next・・
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