The Power of City２＊Vol.3 女が輝ける条件☆

～ナイト・クルーズにて～

展示会のギャラリーのオーナーは日本人女性の三鈴さんと

ニューヨーカーのニコラスさん。

彼女は39歳の時、ニコラスさんと結婚をして

最初、SOHOのギャラリーからオープンし、今ではチェルシー地区に移っている。

前回も三鈴さんの事を書いたけれど、すらっとした細身の身体に

白髪が混じったロンゲが逆にカッコ良い、ハンサムウーマンだ。

彼女はギャラリー以外にも、女の立場から考案した、

オーガニック化粧品も世界規模で展開している。

性格はサッパリしていて、何を言ってもイヤミが無く、

ハンサムな中にも女性性をしっかり用いれたチャーミングな女性・・。

一体、この輝きは何処から来ているのだろうか？と

思わず探りたくなる。

でも、その輝きは彼女が本来兼ね備えた『人間性』も

影響していると思うけれど、

やはりニコラスさんの存在は大きいと思った。

彼は完璧に『シャドー（影）』に徹している。

レセプションパーティーでは、次々にやってくるお客様に

飲み物や食べ物を進め、

まるでサーバントのようにその役に徹する。

一方、三鈴さんは無邪気なもので

『emyさん！お客様がいらっしゃるとなかなか飲めなくなるから
今のうちに私たちで乾杯しましょう！』

なんて言って、

『ニコラス！ワインをちょーだい！』

と軽快な口調で頼んでいた。

パーティーの準備も彼が１人でもくもくと進めていて

日本人魂たっぷりのemyは思わず

『何かお手伝いしょうか？？』

なんて、ついつい口走ってしまうけれど、

『今日の主役が何を言っているの？！
全て僕に任せて・・』

と笑顔で答えてくれた。

『主役』・・

慣れない言葉・笑。

そんな事を言われた瞬間、緊張で全身が固まった。

『家事から子育てまで全部、ニコラスがしてくれるのよ！
私・・なんにもしないの・笑。お皿すら洗った事ないのよ！』

以前、このように聞いていて、

『だから彼女はこれだけ輝けるんだ・・』

と思っていたけれど、

実際にニコラスさんと一緒に居ると

単に家の事を何もさせない事で輝けているのではなく、

あの徹底した『シャドー』でい居る事が

女を輝かせる一番の条件だと思った。

そして今回同行してくれた幼馴染みたちも

ニコラスさんの献身な姿に感動していた。

友人曰く、

『彼女はきっと家でも旦那さまに沢山愛されて
褒められているんだろうね！』

とためいき混じりでつぶやいた。

なるほど・・

だから彼女もイヤミな部分が全くないのかもしれない。

しかし、三鈴さんも決してニコラスさんの事を卑下している訳ではない。

彼女は旦那様の自慢話を良くしてくれた。

『ニコラスは本当に料理が上手なのよ！
だから私、四つ星レストラン以上じゃないと外食する気が無いの・・。
だってニコラスの料理の方がよっぽど美味しいですからね』

そんな話をサラっとする彼女は本当に美しい。

日本に帰国して凄く後悔をしている事がある。

そう・・

ニコラスさんと一緒に写真を撮らなかった事！

彼があまりに『シャドー』に徹し過ぎていて、

思わず写真を撮るのを忘れていた・笑。

to be next ・・